文部省

昭和十六年十二月八日、大東亜戦争の勃発以来、明るい大きな希望がわき起こって来ました。 ・・・ わが日本と志を同じくするドイツ、イタリヤ兩國もまた新しい歐洲をつくらうとして、地中海に、アフリカに、大西洋に、米英に對する戦をくりひろげ、またソ聯とも戦つてゐます。 ・・・ 日本人は御稜威をかしこみ仰ぎ、世界にほんたうの平和をもたらさうとして、大東亜建設の先頭に立ち續けるのであります。 ・・・ 身命をなげうって皇國のために奮闘努力しようとするこのををしさこそ、いちばん大切なものであります。 ・・・ 日々の心がまへが、そのまま大きくなつての心がまへとなります。このやうな心がまへで進む時、新しい世界は私たちの手でできあがるのであります。私たちこそ、といふ意氣ごみを以てのぞむとき、大東亜の建設はみごとになしとげられ、正しい世界が開けて來ます。今、はっきりと私たちの果たさなければならない使命についてわきまへ、それを果たすことのできる日本人となるやうつとめませう。